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対中強硬策に転じたヨーロッパ
―― アメリカとの対中共闘路線は実現するか

アンドリュー・スモール 米ジャーマン・マーシャル・ファンド  シニアフェロー(大西洋関係)

Why Europe Is Getting Tough on China
And What It Means for Washington

Andrew Small 米ジャーマン・マーシャル・ファンド シニアフェロー(大西洋関係)。専門は中国の外交政策、中国・EU関係、米中関係など。

2019年5月号掲載論文

かつて中国に強硬路線をとることを選択肢から外していたヨーロッパも、いまや、より対決的な対中路線をとり始めている。習近平体制の権威主義体制の強化、ヨーロッパへの政治的影響力を拡大しようとする北京の試みなど、ヨーロッパの政治、安全保障上の懸念がこの変化の背景にある。しかし、最大の懸念は経済領域にあるようだ。「いずれ中国も経済システムを改革し、その市場へのより大きなアクセスを認めるようになる」とこれまでのように期待できなくなった。しかも、ヨーロッパがその経済的未来にとって重要と考える産業部門で、国が支援し、補助金を提供している中国の国有企業のプレゼンスが高まっている。これが対中警戒論を浮上させている。

  • ヨーロッパの覚醒
  • なぜ今なのか
  • 米欧協調の余地はあるか
  • 不信を克服するには
  • 新しい大西洋関係

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